(52)ペプチド療法のアメリカ国内での動き
Robert F. Kennedy Jr.は、2026年2月に出演した**Joe Roganのポッドキャスト**で、ペプチド療法について比較的詳しく語っています。その内容がアメリカで大きな話題となりました。主な発言は以下のとおりです。
- 「私はペプチドの大ファン(I’m a big fan of peptides)です。」
- 自身も外傷・スポーツ障害に対してペプチドを使用し、「非常に良い効果があった」と述べています。
- FDAが制限してきた一部のペプチドについて、適切な認可を受けた調剤薬局(Compounding Pharmacy)から処方できるようにしたいとの考えを示しました。
話題に挙がったペプチド
ポッドキャストや関連報道では、以下のようなペプチドが議論されています。
- BPC-157
- TB-500
- MOTS-c
- KPV
- Semax
- Epitalon
- CJC-1295
- Ipamorelin
- GHK-Cu
- AOD-9604
- LL-37
- Kisspeptin-10
- Thymosin Alpha-1 など
これらの多くは、組織修復・炎症抑制・老化・代謝改善などを目的として米国の自由診療で利用されていますが、ヒトでの十分な臨床エビデンスが不足しているものもあるため、FDA内でも賛否が分かれています。
その後のアメリカでの動き
Kennedy氏の発言を受けて、FDAは一部ペプチドの規制見直しについて専門家委員会で検討を進めています。一方で、FDAスタッフからは「有効性・安全性のエビデンスは限定的」とする慎重な意見も出されています。
『The Joe Rogan Experience #2461』ペプチド療法の部分
現在、ペプチドを適切に規制し、この奇妙なグレーゾーン状態を解消する取り組みは、どの段階まで進んでいるのでしょうか。私たちはペプチドが有効であることを知っていますが、一方でペプチドに対する強い反発もあります。
ケネディ:
私はペプチドを非常に高く評価しています。私自身、いくつかのけがに対して使用したことがあり、非常によい効果を経験しました。
もともと、調剤薬局が特定の患者のために医薬品を個別調製できるようにする法律がありました。これは、承認薬に含まれる成分を使用して、通常の市販製剤では患者の必要に対応できない場合に、患者ごとの製剤を作れるようにする制度です。例えば、市販されている製品の添加物にアレルギーがある患者や、市販品とは異なる剤形や濃度を必要とする患者のためです。
ペプチドも、この調剤の対象となる物質の一群に含まれていました。当時、19種類のペプチドが調剤薬局で広く調製されていました。しかしバイデン政権下で、それらのペプチドは「カテゴリー2」に移されました。カテゴリー2は、事実上「調剤してはならない」という扱いです。私は、この移行は違法だったと考えています。本来、そのような措置を取るには、安全性に関する明確な懸念、つまり安全性シグナルが必要だからです。しかし、そのような安全性シグナルは存在しなかったと私は考えています。それにもかかわらず、これらは調剤禁止を意味するカテゴリー2に移されました。
その結果、何が起こったでしょうか。ペプチドに対する需要は依然として非常に大きかったため、ブラックマーケットが生まれました。その市場では、販売業者が「動物用」「研究用」などと表示してペプチドを販売しています。そして、この非正規市場が、以前の合法的な調剤市場をほぼ完全に置き換えてしまいました。規制対象となっていた調剤薬局は、FDAの査察を受けた製造施設から原料を仕入れていました。製造施設の一部はインドや中国にありましたが、製薬会社も利用している施設であり、FDAが査察を行っていました。そのような供給経路であれば、購入した製品が表示どおりの物質であることや、一定の品質を備えていることを確認できます。
しかし、現在のグレーマーケットでは、何が入っているのか分かりません。私たちが調べた製品の中には、品質が非常に低いものが多数ありました。
私は、これらのペプチドを、再び入手しやすい状態へ戻したいと強く考えています。19種類すべてではないかもしれません。しかし、およそ14種類については、再びアクセス可能な方向へ移したいと考えています。FDAは現在、この問題について対応を進めています。今後数週間以内に、何らかの新しい措置が発表される可能性があると考えています。もちろん、FDAは現在も科学的データを検討しています。私が望んでいるのは、最終的に、患者が倫理的で信頼できる供給業者からペプチドを入手できる制度になることです。
ローガン:
結局、それがブラックマーケットの最大の問題です。多くの人が偽物や質の悪いペプチドを購入しています。その製品が本物なのか、効果があるのか、どう検査すればよいのかも分からないまま使用しています。メールで広告が届いたり、知人から「あの店で買った」と聞いたりして、それを信用して試してしまいます。しかし、実際には中身の分からない、でたらめな製品を入手している可能性があります。
ケネディ:
つまり、私たちの規制によってブラックマーケットを作ってしまったのです。
ローガン:
そうです。禁酒法のときも同じでしたし、ほかの多くの分野でも同じことが起きています。
ケネディ:
しかも、これは非常に危険なブラックマーケットです。
ローガン:
本当に残念な状況です。
以上が、ポッドキャストの概要です。当院で使用しているペプチドは、すべて純度が99.9%以上のペプチドです。米国で販売されている信頼性の高い製品を使用しています。
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