(42)スペルミジンについて
スペルミジン(spermidine)は、私たちの体の中にも食品にも存在する 「ポリアミン」 という種類の小さな分子です。細胞が元気に働くための“基礎部品”みたいな役割を持っています。
1 細胞の増殖・修復のサポート(細胞が作られたり直ったりするプロセス)
2 DNA/RNAやタンパク質の働きの調整(細胞機能のチューニング)
3 オートファジー(細胞の掃除・リサイクル機能)に関与するとされ、アンチエイジングで注目されることが多い
どこにあるのか?
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体内:細胞の中に普通にあります(加齢で減る傾向が示唆されます)
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食品:発酵食品・大豆製品・全粒穀物などに多い傾向
例)納豆、味噌、チーズ、豆類、きのこ、小麦胚芽(製品による)
動物や細胞の研究で、スペルミジンが オートファジーを促す などの報告があり、「健康寿命」「脳・心血管」「代謝」などへの可能性が研究されています。スペルミジンは体内にも食品にもあるポリアミンで、研究では「オートファジー(細胞内の掃除・リサイクル)」を促進しうる分子として扱われています。オートファジーとは、細胞が古くなったタンパク質や傷んだ細胞小器官(例:ミトコンドリア)を分解し、材料として再利用する仕組みです。うまく回ると“細胞の品質管理”が整いやすい一方、過剰・不足のどちらも問題になり得ます。
スペルミジンがオートファジーを動かすと考えられている仕組み
1) EP300(p300)という“ブレーキ”を弱める
代表的な機序として、スペルミジンがEP300(アセチル化酵素)の働きを抑え、細胞内のアセチル化状態を変えることでオートファジーの流れ(autophagic flux)を増やす、という報告があります。
2) 断食(ファスティング)で上がる“内因性スペルミジン”がオートファジーに必要
2024年の報告では、断食・カロリー制限でスペルミジンが上昇し、さらに体内のスペルミジン合成を妨げると断食によるオートファジーが弱まる(=断食効果の一部に関与)ことが示されています。
3) “リソソーム/オートファジーの司令塔”TFEBなどの調節(示唆)
免疫細胞などで、スペルミジンが翻訳制御(eIF5A/TFEBなど)を介してリソソーム機能やオートファジー関連因子に影響しうるという方向のデータもあります。
当院ではオートファジーを補助するためのサプリメントとして、アメリカ製のスペルミジンのサプリメントを販売しています。
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