(4)ペプチド療法とは?
「ペプチド療法」は、まだ日本では聴き慣れない治療法ですが、欧米ではかなりポピュラーで普及している治療法です。
私の友人でもあるサンフランシスコの医師が治療しているの患者さんの中には、皆さんがよく知っているITのCEOであったり、映画を観る方なら誰でも知っているハリウッドのベテランアクションスターなども、日常的にペプチドを使用したバックエイジング(若返り)治療を実践しています。ペプチド療法とは、特定のペプチド(アミノ酸が短くつながった分子)を体内に投与し、生理機能を調整したり、健康を改善したりする治療法のことです。
ペプチド療法の特徴
• ターゲットが明確:特定の生理活性を持つペプチドを使用するため、狙った効果を得やすい。
• 副作用が少ない:多くのペプチドは体内で自然に分解されるため、化学薬品に比べて副作用が少ない。
• 再生医療やアンチエイジングで注目:組織修復、免疫調整、ホルモン調整などの効果が期待される。
主なペプチド療法の種類
1. 成長ホルモン関連ペプチド
• CJC-1295:成長ホルモン分泌を促進し、筋肉増強や脂肪燃焼をサポート。
• Ipamorelin(イパモレリン):成長ホルモンを増やし、アンチエイジングや回復促進。
2. 免疫・炎症調整ペプチド
• Thymosin Alpha-1(サイモシンα1):免疫を強化し、感染症やがん治療に応用。
• BPC-157:消化器の修復、関節や筋肉の回復を促進。
3. 神経・認知機能改善ペプチド
• Selank(セランク):抗不安作用があり、ストレス軽減や認知機能向上に役立つ。
• Semax(セマックス):記憶力や集中力を向上。
4. アンチエイジング・美容
• Epitalon(エピタロン):テロメアを延ばし、寿命延長の可能性がある。
• GHK-Cu:肌や髪の再生を促進し、若返り効果。
ペプチド療法の効果
• バックエイジング(シワや肌の改善、若返り)
• 筋肉増強・脂肪燃焼(アスリートやボディビルダー向け)
• 免疫機能向上(感染症対策、がん治療の補助)
• 関節・筋肉の回復(スポーツ障害や手術後のリハビリ)
• 認知機能向上(アルツハイマーやADHDの治療)
様々な生理的な効果を期待できるペプチド療法ですが、アメリカでは医薬品、サプリメントの海外への輸出が年々難しくなってきておりペプチドも例外ではありません。当院では、数少ないアメリカの輸出許可を持ったペプチドを扱っている製薬会社から輸入しています。また、1つ1つのペプチドを実際に使用して、体感と実際の効果を検証して患者様に提供する準備をしています。