Green Tea EGCG (エピガロカテキンガレート)点滴

カテキンは強力な日光の紫外線によって発生する活性酸素より身を守るために、お茶の葉自身が蓄えているスカベンジャーであり、その中でもEGCG(エピガロカテキンガレート)は強力な抗酸化物質として知られています。特に一重項酸素、ヒドロキシラジカルなどの活性酸素の消去能が確認されています。
実は“抗酸化”物質は抗酸化作用ではなくて活性酸素の発生を通じて、細胞の抗酸化防御系を活性化して間接的に抗酸化作用を発揮している可能性もあります。つまり適度な酸化ストレス誘導作用をもつ物質が生体に備わった抗酸化力を高めて、結果として酸化を抑えることになるというわけです。このことは反面、過剰に摂取した抗酸化物質が状況次第で酸化を促進することもあることを示唆しています。
つまり適切で少量のEGCGの投与量が強い抗酸化力を示します。
実は緑茶中のカテキンの50~80% はEGCGですが、胃や腸で分解されるためEGCGのバイオアベイラビリティは0.1~0.3%と極めて低いのです。そのため、経口よりも点滴での血管内投与が有効と考えられます。
カテキンで効果がある病気、症状
1セノリティクス、セノモルフィック(老化細胞除去、制御作用)
2がん
3高血圧症
4高脂血症(LDLコレステロールも低下させる)
5糖尿病
6アルツハイマー病
7慢性気管支炎
8慢性関節リウマチ
9白内障の予防
10消化管感染症の予防
11抗がん剤の副作用の軽減
12喫煙の発がん作用の軽減
13その他 ダイエット、耳鳴り、アトピー性皮膚炎
EGCG(エピガロカテキンガレート)は、緑茶に含まれる主要なカテキンであり、老化細胞(senescent cells)に対して① セノリティクス(senolytic)作用 と ②セノモルフィック(senomorphic)作用 の両方を示す可能性があることが、近年の研究で報告されています。
①セノリティクス(senolytics)作用とは老化細胞を選択的に除去する薬剤または作用のことであり、老化細胞を物理的に排除することで組織の回復を促します。
②セノモルフィクス(senomorphics)作用とは老化細胞を生きたまま制御・改善する薬剤または作用(例:SASPの抑制)SASPによる慢性炎症などを抑え、副作用を抑えて老化細胞の悪影響を減らす作用のことです。
EGCGは様々な作用で老化を抑制する(下図)

EGCG点滴を受けた患者さまの体感
1 精神的な緊張がとけて、とてもリラックスする。
2 筋肉のこわばりが取れて、肩こりや腰痛が軽くなる。
3 非常に眠くなる。よく眠れるようになる。
4 点滴後にすっきりした感じ、爽快感がある。
点滴後の副作用
1 血管痛がある
2 かゆみ、蕁麻疹がでる。
3 妊婦は禁忌
| EGCG 100mg | 44,000円(税込み) 初回は100mgより |
| EGCG 200mg | 66,000円(税込み) |
| セノリティクスとして、EGCG100〜200mg点滴頻度は1週間に1回で推奨回数3〜5回。 以後維持療法は、月1回。EGCG300〜500mg高用量については、がんを含む疾病の治療時のみ適応になります。 医師にご相談ください。 |
(初診料、再診料は必要ありません)
■本治療で使用する医薬品は、日本国内では未承認医薬品です。
日本国内では承認されていない医薬品を使用しておりますが、医師の責任において、安全性と有効性に十分配慮した上でご提供しております。
海外では医療現場で使用されている実績がございますが、日本国内での承認は取得されておりません。
そのため、厚生労働省の認可を受けていないことをご理解ください。
※自由診療のため全額自己負担となります。
※料金は全て税込金額です。
※併用による複数の割引適用はできません。
文献リスト
| # | 引用 | 概要 |
| 1 | Han D-W, Lee M-H, Kim B et al. Preventive Effects of EGCG against Replicative Senescence Associated with p53 Acetylation in Human Dermal Fibroblasts. PMC 2012;23259030. | ヒト皮膚線維芽細胞・ラット血管平滑筋細胞・ヒト軟骨細胞で、連続継代誘導老化やH₂O₂誘導老化に対し、50~100 µM EGCGがp53のアセチル化を抑制し、老化マーカー低下・細胞周期回復を確認。セノリティクスよりセノモルフィック/老化予防効果。 |
| 2 | Kumar R, et al. Epigallocatechin gallate suppresses premature senescence of preadipocytes by inhibition of PI3K/Akt/mTOR pathway and induces senescent cell death. PubMed 30456590. PubMed | 3T3前脂肪細胞モデルで、H₂O₂誘導の早期老化をEGCG (50,100 µM)によってPI3K/Akt/mTOR阻害・SASP低下・Bcl-2低下→アポトーシス誘導。セノリティクス的な「老化細胞死」を示唆。 |
| 3 | Centonze M, et al. The Anti-aging Potential of Dietary Plant-Based Polyphenols. Nutrients 2025;17(10):1716. MDPI | EGCGを含む植物ポリフェノールが老化関連機構(細胞老化、SASP、ミトコンドリア機能・炎症)に与える影響を整理。EGCGが “senomorphic/senolytic” 両側面で論じられており、老化内皮細胞-単球間コミュニケーション改善など例示。 |
| 4 | Luís C, et al. Nutritional senolytics and senomorphics: Implications to immune-metabolic health and ageing-related diseases. Front Nutr 2022. Frontiers | 栄養素としてのセノセラピューティクスを整理したレビュー。EGCGは主にセノモルフィック(老化細胞のSASP抑制・老化表現型抑制)として位置付けられつつ、 “潜在的セノリティクス” とも言及。 |
| 5 | Sharma R, et al. Long-term consumption of green tea EGCG enhances murine healthspan and lifespan by mitigating multiple aspects of cellular senescence in mitotic and post-mitotic tissues, gut dysbiosis and immunosenes. 2022. PubMed+1 | マウスモデルにて長期EGCG摂取(経口)により、脂肪・腸組織でDNA損傷応答・細胞周期阻害マーカー・SASP調節子が低下、免疫老化指標改善、腸内細菌叢の多様性保持。老化モデルで「老化細胞蓄積抑制」を示唆。 |
| 6 | Patel S, Ellis N, Scipione C, Fish K, Howe P. Epigallocatechin gallate (EGCG) modulates senescent endothelial cell-monocyte communication in age-related vascular inflammation. 2025. PubMed | ヒト血管内皮細胞 (HUVEC) にエトポシド誘導老化 → EGCG(100 µM)処理。SA-β-gal陽性細胞低下、老化マーカー低下。さらにモノサイト共培養系で、老化EC由来EVによるモノサイト活性化をEGCGが抑制。血管老化・炎症文脈で「セノセラピー」効果を提示。 |
| 7 | Tanabe K.K., et al. EGCG Induces Hepatic Stellate Cell Senescence-Associated Secretory Phenotype to Inhibit Liver Fibrosis and HCC Development in Rats. PubMed 32253266. PubMed | ラット肝線維症/肝がんモデルで、EGCG(飲水投与)により肝星状細胞にセノセンス誘導+SASP発現を伴い、線維化進展抑制・肝がん発生率低下を示す。これは「老化細胞誘導」+「病態改善」といった視点。 |
解説・補足
- 上記2/3/4の文献では、EGCGが**老化細胞の特徴(SASP, SA-β gal, p53, p21, ROS, NF-κB, mTOR/PI3K/Akt)**を抑制・遅延または、老化細胞死を誘導(例:Bcl-2低下→アポトーシス)という形で「セノモルフィック/セノリティクス的」作用を示しています。
