rTMS/反復経頭蓋磁気刺激療法とは?

rTMS(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation)とは、反復経頭蓋磁気刺激による新しいうつ病の治療法です。

rTMSは、2017年9月に厚生労働省が医療機器として正式に薬事承認しました。
うつ病の患者様で、抗うつ剤による薬物療法では効果が無かったり、長期間薬の副作用に苦しむ患者様の治療への適用が期待されています。

この治療の特徴は、何と言っても副作用がほとんど無いことです。

うつ病の治療の中心は、従来、抗うつ剤による薬物療法ですが、実は「約30%の患者は薬物療法の効果がないというデータがあるのです。

医療機器認証番号:228AIBZX00009000

rTMS/反復経頭蓋磁気刺激療法の効果

扁桃体(へんとう体)は、不安、悲しみ、嫌悪感、恐怖などの感情をつかさどるため、脳の抑制機能が低下すると、これらの感情が強く出てしまい、うつの症状に結びついてしまいます。

つまり抑制作用を有する脳の左側の背外側前頭前野(DLPFC)の活動が低下し、逆に扁桃体(へんとう体)が過剰に活発に反応する状態が、うつ病のメカニズムと考えられているのです。


rTMS治療は、脳に外部から磁気による刺激を加え、うつ病の症状を緩和する治療法です。
すなわち、左側の背外側前頭前野(DLPFC)を磁気刺激で活性化させ、意欲や思考力を正常に機能させ、二次的に扁桃体(へんとう体)の過剰な活動を抑制させる効果があります。

 

rTMS/反復経頭蓋磁気刺激療法のしくみ

 うつ病患者へのrTMS療法は、磁場をパルス状に連続発生させるコイル装置を患者の頭部に近づけます。磁場の働きで生じた渦電流が頭蓋骨の内部まで到達して脳神経細胞に働きかけます。
 うつ病患者様の多くは、脳の左前方領域の機能が低下し、神経細胞間で情報を伝えるドーパミンなどの神経伝達物質の分泌が弱くなっていますが、磁場によって脳を繰り返し刺激することで、こうした神経の働きが改善されるのです。

 

rTMS/反復経頭蓋磁気刺激療法の治療内容

この治療の特徴は、何と言っても副作用がほとんど無いことです。
(磁気刺激の過程で頭部の痛みや不快感を覚えるかたもいらっしゃいますが、治療を続ける中で痛みなどは軽くなっていきます。)
rTMS (TAMAS) の治療を受けている様子

 

いままでの標準的プロトコールでは、1秒当たり10回の磁気パルス刺激を1日1回40分程度、週5日で、合計40回程度、実施していましたが、
当院の機器は、シータバースト(TBS =Theta Burst Stimulation)機能を標準装備しており、新プロトコールを採用、患者様の負担は劇的に少なくなりました。1回の治療時間は、約17分と短縮され、しかも週3回で、充分な効果が確認されています。
当院では、光トポグラフィーも併用し、精神保健指定医が定期的に効果を判定し、フォローアップしていきます。
rTMSの国内でのこれまでの臨床研究では、患者の36%がうつ病の症状がほぼ消える「寛解」となっています。寛解患者の6割は治療効果が持続する一方で、3割程度は症状が再発するというデータがありますが、新プロトコールの普及で、この効果はさらに改善していく見込みです。
rTMS療法では注意障害や遂行機能障害などの副作用は生じず、むしろ認知機能が治療後に改善したという報告もあり、既に脳卒中の後遺症で手足がまひした患者へのリハビリ効果を高めることにも利用されています。
今後は、アルツハイマーの治療法としても期待されています。
米国では、現在脳のより深部を刺激できる「ディープTMS」によるうつ病の治療も始まっています。

 

rTMS は、下記にあてはまる患者様に効果が期待できます

1.うつ病と診断されたが、抗うつ薬の内服は避けたい
2.多量の抗うつ剤の副作用に長年悩まされている
3.抗うつ薬の内服のみでは症状のコントロールが不良
4.内服している抗うつ剤の数を減らしたい
5.電気けいれん療法(ECT)が怖いので受けたくない
年齢は、より若いかた、発症してからの期間が短い方のほうが、より効果があると言われています。

 

rTMSは、以下の様な患者様におすすめです

1.うつ病と診断されたが、抗うつ薬の内服は避けたい
・妊娠を希望されている女性
・出産後のうつ病と診断されたが、授乳中などで薬を飲みたくない女性
・学生の方、受験生でうつ病と診断されたが、薬は使いたくない方
2.量の抗うつ剤の副作用に長年悩まされている方
3.抗うつ薬の内服のみでは症状が不安定で、コントロールが不良の方
4.内服している抗うつ剤の数を減らしたい方
5.電気けいれん療法(ECT)を勧められているが、受けたくない方
6.不眠症、片頭痛があり、薬を使わずに治したい方
 

 

治療による副作用の比較

rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)

たまに治療中や治療後に頭痛が
みられる程度(治療続行により
軽減する場合が多い。)

ほとんど副作用が無い

抗うつ薬治療 

食欲不振、吐き気、眠気、
不眠、めまい、頭痛、
意欲の低下、自殺企図、便秘食欲増進、
体重増加、性機能不全、情緒不安定、
口渇

 

治療が受けられない患者様

  • 人工内耳をつけている。
  • ペースメーカーをつけている。
  • 埋め込み型除細動器をつけている
  • てんかん、けいれん発作の既往のある方または、治療中の方

治療費用について

※シータバースト(新型プロトコールによる) 治療時間は、1回16分40秒
※治療頻度は、週3回が目安となっています。

一般の方
1回  ¥15,000
初回20回分一括 \250,000
追加10回分一括 \130,000
学生の方(16才~23才)(※学生証明書が必要です。)
 1回  ¥10,000
初回10回分一括  \90,000
初回20回分一括 \150,000
追加10回分一括   \80,000

※完全予約制となりますので、ご来院前に必ずお電話にてご予約をお取りください。(未成年の方は、親権者の方の同意が必要となります。)

※自由診療のため全額自己負担となります。
※料金は全て税込金額です。
※併用による複数の割引適用はできません。
※初診料、再診料は、必要ありません。